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FGF PRO 押出機のクローズアップ
FGF PRO / 技術

ペレットからの3Dプリントの仕組み

FGFは、ポリマーペレットから直接造形する技術です。押出機ではヒーターの熱で材料を溶かし、回転するスクリューでノズルへ送ります。プリンターは溶融材料を層ごとに積み重ね、デジタルモデルに基づいて部品を作ります。

ペレットから
完成した部品へ

押出機内部と造形中に材料に起こる変化を、順を追って説明します。

工程 01 / 06

ペレット

ペレットをホッパーに投入すると、押出機の供給部へ送られます。この段階では、材料は個々の固体粒子です。

材料の状態:固体ペレット。

主なメリット
この技術の特徴

ポリプロピレン(PP)で造形した部品と、その原料ペレット。
ほぼ同量の材料をペレットとフィラメントで比較。
フィラメント造形後に残った空のスプール。

より手頃な
原料

ペレットから直接造形するため、フィラメント製造という中間工程が不要です。特に体積の大きい製品では材料費を抑えられます。削減幅はポリマーの種類、供給元、購入量によって異なります。

幅広い
ポリマーの選択肢

材料の選択は市販フィラメントの品ぞろえに限定されません。FGFでは、糸状での供給が難しい軟質エラストマーも含め、熱可塑性ペレットを利用できます。特定グレードの加工可否は、プリンターの仕様によります。

高い
吐出能力が期待できる

スクリュー押出機は高い溶融樹脂流量を供給できます。小径ノズルでも高速造形は可能です。押出能力が十分な場合、速度はプリンターの機構、部品形状、選択した条件に左右されます。

利用できる
再生原料

FGFでは、フィラメントに加工せず適した再生原料を使えます。再生熱可塑性樹脂を新しい製品の製造に戻す可能性が広がります。適性は、組成、状態、供給系との相性によって決まります。

制約
この技術の特徴

流量制御は押出機の設計に依存します。その他の点はFDM/FFFにも共通します。

特徴部品への影響
流量制御
とリトラクション

スクリュー停止後の残圧により、液だれや造形領域間の糸引きが起こる場合があります。圧力を素早く解放し、安定した供給を取り戻すことは独立した設計課題です。リトラクションの効果は押出機と制御系の設計によります。

吐出量
と精細さのバランス

吐出量を上げるためにノズル径や積層ピッチを大きくすると、細部の表現に影響し、積層跡が目立ちます。滑らかな面や精密な嵌合部には後加工が必要になる場合があります。

層間接合の
強度

隣接するビードや層の融着不足、内部の空隙は部品を弱くする場合があります。荷重を受ける製品の設計や造形条件の選定では、これらを考慮する必要があります。

収縮
と変形

ポリマーが不均一に冷却されると、反りや設計形状からのずれが生じることがあります。その程度は、材料、部品形状、温度条件によって変わります。

サポート
オーバーハング部への対応

一部のオーバーハングには、サポートの追加、部品の向きの変更、または設計の修正が必要です。これにより材料消費量や後処理が変わります。

ほかの
製造技術との比較

比較項目 FDM / FFFフィラメントによる造形 FGFペレットによる造形 射出成形ペレットを原料とする成形
材料 フィラメント状の熱可塑性樹脂。硬質、軟質、充填材入りがあります。選択肢は、適切なフィラメントの入手性とプリンターの能力によって決まります。 軟質エラストマーや充填材入りポリマーを含む、ペレット状の熱可塑性樹脂。市販フィラメントの種類に限定されませんが、材料は押出機と造形条件に適合する必要があります。 エラストマーや充填材入りポリマーを含む、ペレット状の熱可塑性樹脂。製品の要求、金型への充填、設備の能力を考慮してグレードを選びます。
生産準備 スライサーでモデルを処理し、造形条件を設定します。金型は不要です。変更したモデルを次回の造形に向けて準備できます。 スライサーでモデルを処理し、材料とノズルに合わせて押出条件と造形条件を設定します。金型は不要です。設計変更はデジタルモデル上で行います。 金型の設計・製作後に、成形条件を調整します。製品形状の変更には、金型の修正や交換が必要になることがあります。
形状 複雑な形状や内部空洞を製作できます。オーバーハングにはサポートと、その除去のためのアクセスが必要になる場合があります。薄肉部や細部はノズルと造形条件に左右されます。 複雑な形状や内部空洞を製作できます。オーバーハングにはサポートと、その除去のためのアクセスが必要になる場合があります。薄肉部や細部には、適切なノズルと安定した溶融材料の供給が必要です。 金型への充填と製品の取り出しが可能な設計にする必要があります。空洞やアンダーカットは金型を複雑にすることがあります。薄肉部や細部は金型設計と溶融材料の流動性に左右されます。
仕上がりの品質 精度と表面品質は、設備、ノズル、積層ピッチ、収縮によって変わります。表面に積層痕が見える場合があります。強度は押出線同士の接合と造形方向に左右されます。 精度と表面品質は、設備、ノズル、積層ピッチ、収縮、押出の安定性によって変わります。強度は押出線および層間の融着と造形方向に左右されます。 表面には金型の質感が転写されます。精度は金型、収縮、工程の安定性によって変わります。溶融樹脂の合流部にできるウェルドラインや、充填材入り材料の繊維配向が強度に影響することがあります。
完成部品までの時間 準備、造形、冷却、必要な後処理を含みます。造形時間は、機械系、ツールパス、選択した条件によって変わります。材料供給量は、フィラメント送りとホットエンドの溶融能力によって制限されます。 準備、造形、冷却、必要な後処理を含みます。小径ノズルでも高速造形は可能です。押出機の吐出量が十分であれば、造形時間はプリンター機械系の速度・加速度、部品形状、選択した条件によって決まります。 初回生産には金型製作と条件調整が含まれます。生産開始後は、充填、冷却、取り出しを繰り返して製品を作ります。ランナーやバリの除去が追加で必要になる場合があります。
経済性

原料: フィラメントは一般に、同等のペレットより高価です。

立ち上げ: 金型費用を伴わない準備と条件設定。

製品: 費用は材料消費量、機械稼働時間、後処理によって決まります。ロットが増えると準備費用をより多くの部品に配賦できますが、各部品の造形費用は引き続き原価に含まれます。

原料: ペレットを使用すると、原価に占める材料費を削減できます。

立ち上げ: 金型を使わない準備と条件設定。

製品: 経済的な効果は、原料消費量、処理能力、機械稼働時間、後処理によって変わります。ロットが増えると準備費用は全体に配賦されますが、各部品の造形費用は残ります。

原料: ペレット。

立ち上げ: 金型の設計・製作と条件調整の費用。

製品: ロットが増えるほど金型費用を多くの部品に配賦でき、短い生産サイクルによって量産時の費用を抑えられます。

具体的な納期、品質、原価は、選択した材料、設備、部品形状、ロット数に応じて評価します。